高齢になればなるほど上手くなる | 間違いだらけのテニス指導 <初級(初心者)・中級から上級テニスを目指すために>

高齢になればなるほど上手くなる

「高齢になればなるほど上手くなる」
というのは単に経験を積み重ねるとかそういうことだけではありません。
70歳になってから始めた方も対象なのです。


ここでいう高齢とは50歳を過ぎてからでしょうか。まあ個人差があるので、厳密に考える必要はありません。


50歳を過ぎるとどうなるか。体に無理が効かなくなる率が高まるのです。体に無理が効かないので無理なことはできません。つまり理にかなった打ち方じゃないと打てなくなってくるのです。


若いうちは体に無理ができてしまいます。もちろんトップレベルで無理は通用しませんが、草レベルでは無理しながらでも試合で通用しちゃったりします。多少どこかが痛くてもちょっと養生すれば回復しちゃったりします。


しかし無理して打っている人は加齢とともに、しぼんできます。無理が効かなくなりますから、それに比例してパフォーマンスも衰えてくるのです。無理が効かないというのは、例えば痛くて動かせないとか、いくら頑張っても球が伸びないとかそういうことです。


自分の技術を常に見直していく人は、加齢に比例して自分の体と自分の技術の精度、この両者の対話を感じながら上手くなっていくことでしょう。しかし過去の、体を無理していた頃の実積に固執し向上できない人にはしぼんでいく道しかないと思われます。


高齢になると一度痛めたところが治るまでに時間がかかります。走りきって勝てるほどの体力は衰えていきます。ですから、痛くならないように、余計な体力を使わないように、テニスの技術は洗練されていくのです。


このように考えていくと、日本における若い頃の練習というものには考え直さなければならない多くの点があると思います。無理な打ち方を認識せずに、闇雲に精度を高めようと打ち続けるのは自ら限界を作ることに他ならないと思うのです。

テニスの練習はもっともっと考えながらやっていいものだと思います。結果を性急に求めてはいけないのです。



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